HPL について
HPL とは何ですか?
- HPL は HeadPhone Listening の略です。
- HPL は音楽の制作・再生に最適なバイノーラルテクノロジーです。
- HPL は 3DX と HPL Processor のコアとなる技術です。
- HPL の技術は 株式会社アコースティックフィールド が開発・ライセンス供給しています。
HPL は、なぜ音がいいのですか?
HPL は、一般的なバイノーラルプラグインが採用する方式とは異なる方式を採用しています。
- 一般的な方式: 実測 IR の畳み込み
- HPL: アルゴリズミックなルームモデリングと頭部の音響シミュレーション
一般的な畳み込みの方式は、無響室に設置されたダミーヘッドによって収音された、Head-related Impulse Response と呼ばれるデータを用います。音楽制作でよく用いられるコンボリューションリバーブと同様の信号処理です。
この方式で処理された音の特徴は、音が極めて近くに感じられ、耳元で囁かれるような音に聞こえます。これが VR コンテンツの制作で重要視される「没入感」を生み出します。
しかし音楽制作に応用する際には、この方式には問題点があります。すべての音が近くに感じられてしまい、空間の「広がり感」や「距離感」が感じられなくなります。これらは音楽制作の現場で特に大切にされる要素です。HPL は「没入感」と「広がり感」を両立するために開発されました。
一般的な方式と HPL の違いは以下の表の通りです。
HPL | 一般的な方式 | |
---|---|---|
定位 | 頭外定位 | 頭の表面の極めて近くに定位する |
空間の感じ方 | 自然に感じられる | 追加の信号処理が必要になり、不必要な音質の変化や不自然な結果を招きやすい |
パンニングの均一性 | すべての方向で同じ音量に感じられる | 左右の位置でより大きな音量に、前後と上下の位置で小さな音量に感じられる |
HPL はアンビソニック の技術の応用ですか?
いいえ。HPL は Ambisonics の技術を一切用いていません。
多くのバイノーラルプラグインは、一度 Ambisonics へ Encode した信号をバイノーラル化しています。一方、NovoNotes のプラグインは、Ambisonics へ Encode することなく、仮想スピーカーをバイノーラル化します。これによって高い定位感が得られます。音楽制作では、没入感だけでなく、定位についても妥協することが許されないため、この方式を採用しています。
備考
3DX は、インプットがアンビソニックに設定された場合、一度仮想スピーカーへデコードした信号を、HPL プロセッサーでバイノーラル化しています。